組長挨拶

2007/04/19
空知南組組長
天野 廣海

 去る2月18日の臨時組会におきまして空知南組の組長を拝命いたしました。その時のご挨拶でも申し上げましたが、ご選出をいただき、まことに光栄でありました半面、伝統と実績ある、そして経験豊かで優秀な諸先輩、人材が大勢おられる中で、組長という重責をいただきましたことに不安もありましたけれども、かねてよりの組に対する思い、真宗の現状に対する思い、それぞれ相俟って、組内の皆様からいただきました責務を積極・果敢に果たせるよう務めさせていただきたい、と申し上げさせていただきましたところです。
 拝命後は、早速、執行部、各部部長、部員さんを内定させていただき、任期中の役割を見据えながら、本年度の活動計画など、立案してきたところであります。
 今、組内の情勢をみますと、夕張市に象徴されるように、旧産炭地の深刻な現状、また、農村地帯においても、依然として後継者不足などに悩まれ、苦境にあります。さらに社会全般においても、高齢化、少子化、そして格差社会と言われるように、混迷を深めています。この時代にあって、当然、お寺も時代の潮流に無縁ではありませんし、むしろ私たち真宗門徒の果たすべき役割を、きちっと見極めていくべき時でしょう。
 そんな中で、平成23年には宗祖・親鸞聖人の七百五十回大遠忌をお迎えしようとしています。私はこのご勝縁を、この時代にあってこそ、この上ない機縁と受け止めさせていただきました。宗祖のみ教えが私達、真宗門徒の生死の道標(みちしるべ)であることはもとより、そのことを人々に伝えていくことが、私達、僧侶の樹つべき使命です。この度の、このご縁を生かすためにも、私達は私達の時代を切り開く道標として、宗祖のみ教えの学びを深め、人々の苦悩に応え得る伝道に務めることこそが、苦難のご生涯をかけられて、真の仏智を示してくだされた宗祖のご恩に応える道であると受け止め、これよりの任期中の基本姿勢として掲げさせていただきました。
 基本姿勢に基づいて、組のテーマ、活動方針などを立案させていただきました。この後、ご説明させていただきますが、学びを深める「くうなん塾」を立ち上げ、宗祖七百五十回大遠忌お待ち受け法要の組としての対応などについて、組内有識者のご意見をいただく活性化委員も任命させていただきました。そして、深刻化している組内寺院の現状に組としての対応を検討していく、過疎化問題組内対策小委員会も立ち上げる所存です。また、組内の情報活動に広報部ホームページの有効活用も企画しました。さらに寺院活動に積極参画されている連研修了者、門徒推進員の方々の活躍の場を開くことも検討していきます
 最後になりますが、名和組長様はじめ前執行部の方々には、全道仏婦大会をはじめ大きな行事および難しい課題を組内の融和の中に進められ、本当にご苦労様でした。「聖典学習会」や「朋に聞くつどい」などの企画の精神、趣旨は、くうなん塾や継続実施などにより引き継がさせていただきます。その中で私は、大事なことは基幹運動という組活動は、何のための運動なのか、その目的を見据えて、そして、どんな成果をもたらすのか。運動だけが先行して、組内各寺の護寺、支えになるものではなければ、意味がありません。そのことを踏まえさせていただきながら、繰り返しになりますが、積極・果敢に与えられた責務を務めさせていただきたいと思います。もとより、組内一丸となった取り組みが必要です。是非、皆様の一致したご協力、ご鞭撻をお願いし、ご挨拶といたしたいと思います。